パーソナルトレーナー 押本 康治
主に㈱ルネサンスでフリーのパーソナルトレーナーとして活動
高齢者から中高生、アスリートから運動未経験者まで幅広くトレーニングを指導
最高のパフォーマンスを発揮したい試合で、ハードな日々の練習で、アスリートの多くが足裏に関する痛みや強い疲労を感じた経験をお持ちです。厄介なのは、足裏の痛みをお持ちの多くは別の場所(腰痛など)の痛みを併せて発症していることがほとんどです。
近年は様々な高機能シューズやインソールが出てきており、パフォーマンスアップや受傷率の低下に役立ってくれていて、私自身オーダーメイドインソール(数万円)を作成したときはかなりの効果を実感した経験があります。
ではなぜ未だに多くの方が足裏や各所の痛みを抱えながらプレーを続けているのでしょうか。
そこには足裏の機能低下が非常に密接に関係しています。
<靴を脱ぐと身体を支えられない>
最新の足裏(及びその付近)に関する製品の多くが、次のような点に視点をおいています。
①足の保護 |
クッション性を高めたものやソール部のバネ力により衝撃を吸収する |
②足底アーチの支持 | 足底部をインソールが支えることでアーチを正常な形状に支持する |
③高反発力の付加 | ここ最近のシューズのトレンド。ソール部に新素材や反発形状などを採用しパフォーマンスをサポートする |
④高機能ソックス | 5本指ソックス、滑り止め付き、テーピング効果を付加したものなど |
トレーニングの現場でお客様に上記のような高機能なシューズを脱いで頂き、裸足・片足で動作を行って頂くと多くの方がうまく体重を支えられません。本来持つべき足裏の機能が低下し、結果足裏やその他各所に痛みを訴えます。
※ここで言う「足裏の機能」とは、足裏の各種アーチ形状・筋力・筋腱靭帯の弾性などを指します
人によりますが、半年ほどトレーニングを継続することで足裏の機能を取り戻すことが出来ます。そして簡単に身体を支えることが出来るようになり、疲労や痛みが軽減されていきます。
私のトレーナー個人の考え方ではありますが、高機能な「製品」に身体が頼ることを覚えてしまっているのではないでしょうか。それ自体は一概に悪いことではありませんが、本来の足裏の機能を取り戻し、自らの足で身体を支えられるようになることで、さらに今使っている高機能な製品を活かすことにも繋げていくことができるようになるのではないでしょうか。
【足裏の機能を取り戻すことで予防・軽減が期待できる主なスポーツ外傷】
足底腱膜炎、足底筋膜炎、母子周辺の疲労性関節炎、後足部(踵)の炎症、外反母趾、それに伴う甲の痛み(慢性、突発)、踵骨骨端症、疲労骨折(主に第5中足骨)、内・外反捻挫、着地時のくるぶしの痛み(後脛骨筋腱機能不全)、シンスプリント(脛)など
難しい外傷名が列挙されましたが、いわゆる皆さんが感じたことのある「足の痛み」に名前をつけると上記のようになります。皆さんも程度の差はあれど、いずれかのケガの経験、もしくは現在進行形で体感していらっしゃるのではと思います。
我々トレーナーは、このような症状を訴えるお客様がいらっしゃる場合、足裏の機能改善をリハビリメニューの筆頭に置いてコンディショニングを行っています。
ここまで、紹介程度ですが足裏の機能を取り戻すことの重要性を書いてきました。
ここからは、『肉球・足裏サポーター』を履くことで期待できる可能性について書いていきたいと思います。
<今までにない足裏へのアプローチ>
足裏の部分的なクッションのみであることが斬新です。
シューズとの比較 |
特にクッション(衝撃吸収)機能に違いがある シューズは衝撃をソール全体で吸収するのに対し、足裏サポーターは着地時に特に負担がかかる踵と母指球のクッションのみとなっている |
インソールとの比較 |
特にアーチ(土踏まず)への働きかけ方に違いがある
インソールは直接アーチに接して形状をサポートするのに対し、足裏サポーターはアーチ部にはクッションがなく、足指の関節部には逆にクッションがある
※インソールも足指部にサポートがあるが、形状サポートが主 |
つまり、着地時には特殊なクッション編みで優しく着地し、残りの体重は自分の足で支えることになります。一見疲れてしまいそうに聞こえますがそうではなく、足裏サポーターを長時間着用することで勝手に足裏を使うことができるようになり、これにより「足裏の本来の機能を取り戻す」ことができるのです。それも「履くだけで」です。
◆『肉球・足裏サポーター』の新しいアプローチ◆
・特殊なクッション編で優しく足を保護する
・保護するだけでなく、足裏のトレーニング(アーチの回復)にもなる
・足指のクッションは強く踏ん張るときに効率良く地面に力を伝える(フィンガークッションシステム)
<肉球・足裏サポーターの具体的な活用方法>
基本的には履くだけなので、どのような場面でも活用できるかと思います。
初期の導入で特におすすめは以下
①日常(練習・ワークアウト以外の時間)
②ウォーミングアップ
③低強度トレーニング時(ジョグなど)
④立位ストレッチなどの回復を目的としている時
ここで特にお伝えしたいのは、「無意識」な状態での機能改善が行われることです。
どうしても②~④に関しては、練習時間の制約や、選手個人の意識や知識量により効果が大きく変化してしまうものです。選手一人一人に我々のようなパーソナルトレーナーが付きっ切りになれれば話は別ですが、それは不可能でしょう。莫大な金額がかかってしまいます。
ですから、時間や知識に制約されないコンディショニングツールとして「履くだけ」で効果が期待できる肉球・足裏サポーターの活用をお勧めしたいのです。
最後に、選手以外にも肉球・足裏サポーターをお勧めしたいのが、運動不足の皆さまです。
運動不足、長時間の同じ姿勢(座位も)、革靴やヒールのダメージ、肥満、加齢。
足裏への機能低下はアスリートよりも明らかに進行しています。
「履くだけ」で足の筋力やアーチの回復に効果が期待できますので、ぜひ一度お試しいただきたいです。
冒頭申し上げたように、足に痛みを抱えている方の多くは身体の各所に別の痛みを抱えています。
逆に、足の本来の機能を取り戻すと多くの方で身体各所の痛みの軽減がみられるのです。
これを機に、足裏への意識をより深くしてみてはいかがでしょうか。
※今回の紹介ではできるだけわかりやすく書くため、専門的な用語や細かな説明を省いている部分があります。実際にケガをされている方は一度専門の医師にご相談されることをお勧めします。